設計マニュアルの役割と作成手順

 店舗デザインにおいて設計マニュアルの役割は幾つか考えられますが、その中にはコストの算出という機能があります。多店舗展開に設計マニュアルを用いると、什器、備品等のコストを店舗間で共有できるのです。同じ家具や什器を用いるため、開店時期が重なる店舗が存在すると、それらの什器を纏めて注文することもできます。当然コストの総額は減額されることになります。もちろんコストの削減は什器関連にとどまりません。1号店の工事には時間も多額の費用も掛かりますが、以降の開店に設計マニュアルを使用することで、レイアウトや内装の仕様を踏襲することができるため、結果的に設計料を大幅に省くことが出来るのです。

 さて、店舗デザインを考えるうえで、設計マニュアルの作成はどのように進めればよいのでしょうか。まずは設計マニュアルの用途を明確化する必要があります。これにより、具体的に何の手順を書き入れるのかが決まります。仮に考えられる全ての手順を詰め込んでしまえば、厚い冊子となってしまい、実用に耐えません。必要最低限のページ数に収めるようにします。次に、全ての項目に5W1Hを貫けるように、整理する必要があります。内容がある程度まとまれば、設計事務所に設計料の見積もりを依頼します。その際、1号店のデザインと、今後の展開を支えるコンセプトを提示します。デザイナーはそのコンセプトに基づいてスケッチしてくれるので、その時点でその見積もりを算出してくれます。その見積りが納得できるものであれば、設計マニュアルに反映させます。複数の店舗を同時期に開店させる予定がある場合、備品の発注の仕方を間違えないようにします。大量発注すればコストを削減できるからです。

 設計事務所は設計マニュアルの作成を助けてくれる重要なパートナーに当たりますから、選定には慎重を期します。知り合いの紹介なら安心できますが、そうでない場合はなるべく経験値の高い業者を選ぶようにしましょう。

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